テーブルの宝石みたいなうつわ
たべものの美味しさに
さいごに磨きをかけてくれるのは
やっぱり、うつわ。
透明感のある磁器の肌に
うごきのある青磁釉の
コントラストもたのしく、
まるで宝石をならべたみたいに
いつもの食卓をたくさん美味しくしてくれる器です。
かわいい中にもどこか一本筋がとおっているのは
焼物の「有田」から届く品だから。
新進の作家さんの素敵なプレゼンツです。
つきだし、八寸、煮もの、焼きもの…
料理のおいしさといっしょに
とりどりに盛りつけた"目のおいしさ"も
大事にしてきた和食。
世界は広いですが、手にうつわを持って食べるのが
マナー違反じゃない国は
めずらしいとか。
そんな日本的な発想を
今の食卓ふうにモダンにしたら
こんなにさわやかで、かわいくなりました。
宝石みたいな青磁の釉と、磁器のたのしい発想。
食べるのが何だかたのしみになること、
それもおいしさの秘密。ですよね?
釉をかける手の感覚。
竃のなか、炎のいたずらで生まれる風合い。
sizukuシリーズのやさしさの秘密は、自然のやさしさでもあります。
いろんな釉の表情
雨のしずくのように自然の流れ。制作の過程で流れていく釉薬のおもしろさ。
ひとつひとつに個性があります。
火色の風
釉薬と生地の間に別の色が入ることがあります。これは、火色という「萩焼」などでおなじみの現象で、汚れ等ではありません。
sizukuシリーズはこの火色をサンドペーパーで磨きますが、様子によっては作家の判断ですこし残すこともあります。
*ひとつひとつのゆらぎを、オンリーワンとして長くお楽しみ頂ければ幸いです。
なつかしモダンな食卓
青磁釉の深くてナチュラルな色が、
日本の食卓にぴったり似合います。
この涼しげな色で食べるお蕎麦や
お素麺はおいしそう。
いつものお料理をさっと盛ってもかわいいし、
ほっこり玉子色の黄身酢あえ、
冷や奴をぽんと盛っても美人に映えそう。
洋食だっていけます。
お好きなフレーバーのアイスを盛れば
おもてなしみたいな雰囲気にさっと変わりますよ。
- Message -
「雫のショットグラスは吟醸、ビアグラスでハイボールを最近よく飲みます」
雫シリーズは、夏に冷たいものを飲んだりするのはもちろん、いつでも「涼」を生活のなかで感じてもらえたら
なと思います。
自分はお酒によく使います。ショットグラスは吟醸、ビアグラスでハイボールを最近よく楽しんでいます。
雫シリーズって、青磁釉の研究をしている中で生まれたんですよ。
青磁の青って、肌に釉薬を厚くかければかけるほど、
青色がきれいに深まっていきます。でも、普通の釉薬は厚くかけると
ちじれたり、はがれたりします。
作るなかで釉が流れるものが出てきて、初め振り向きもしなかった
んですが、よく見ればその表情がおもしろく、
それを生かして作品にしました。釉の流れを表情として表現する
焼物は昔からあって、そういう作品や釉薬の表現は
もともと好きだったというのもありますね。
私は、焼物全般に魅力を感じますし、伝統陶芸・現代陶芸なんでも興味があります。
土地の土や、釉薬・焼成による変化の特性、どれも魅力が尽きないですね。
そしてもし、人と器の関わりを一言でいうなら「とても身近で欠かせないもの」でしょうか。
私の作った器が皆様の生活を彩る事が出来たら幸いです。
2013年10月〜 独立支援公房「赤絵座」にて作陶中
2013年3月 有田窯業大学校 助手退任
2012年12月 佐賀大学『ひと・もの作り唐津』プロジェクト卒業
2011年4月 有田窯業大学校 助手就任
2011年3月 有田窯業大学校専門課程陶磁器科卒業
2008年3月 福岡大学工学部建築学科卒業
1984年8月 生まれ
第111回九州山口陶磁展 熊本放送賞受賞