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【STARRYペットアドバイザー 加藤ゆかり先生コラム】2019.1.29
肉球のケアについて
自身の経験から、「人と犬との心・体・行動のホリスティックケア」を中心に、
犬とのよりよい関係作りをサポートする加藤ゆかり先生。
第3回目は、この時期気になる「肉球のケア」についてご紹介頂きました！
私たち人間は、靴下や靴を履く習慣がありますが、犬にはそういう習慣がありません。
つまり裸足で歩いているということ。
ということは私たちよりダメージが大きい？
今回は犬の足、肉球とはどのようなもので、どのようなケアをすればよいかお伝えしますね。
＜肉球の秘密＞
犬の肉球は体の他の部位に比べて皮膚が厚く丈夫に出来ており、地面にあるいろいろなもの(小石や木くず、
ガラス片など)で傷がつくのを防いだり、着地や全力疾走の際の衝撃を緩和したりしています。
また弾力があるため、音を立てずに歩くことが出来ます。それゆえ獲物に気づかれずに近づくことが出来ます。
肉球の感触は犬種や生活習慣によっても違いますので、比べてみてもいいですね。
肉球には汗腺があるため、そこから汗が分泌、体温調整をしたり肉球を乾燥から守ったりしています。
ちなみに、足跡が付くほど汗をかいている場合には、ストレス状態なことも考えられますので、
ストレスから解放してあげましょう。
＜肉球のにおい＞
みなさんパートナーの肉球のにおいを嗅いだことはありますか？
それはどんなにおいですか？
とうもろこし、枝豆、太陽、、、過去には“腐った雑巾のにおい”というのも聴いたことがあります(笑)
においは体調のバロメーター。
湿りすぎていつもと違うにおいがするという場合には、体調を崩していることもありますので注意しましょう。
＜肉球のお手入れ＞
ほとんどのみなさんは、お散歩など外から帰った時に肉球をきれいにされると思います。
ではどのような方法でしょう？
１．水やお湯でキレイに洗う
２．濡れたタオルなどで拭く
３．乾いたタオルなどで拭く
４．何もしない
１～４の中で正しいのは→→→４なのです！
驚かれた方、多いと思いますが、これが必要以上に常在菌を減らさない、
湿気で雑菌を繁殖させない、ということから望ましいのです。
かといって、私たちの心情的にそれはちょっと、と思いますよね。
ですので、推奨するのは３です。
常在菌は体の内外や空気中に存在しているもので、私たちにも有用です。
それがあることで危険な細菌から体を守ってもらっています。
その常在菌を残しつつ、汚れを拭くだけ、というものです。但し泥だらけなど汚れた場合はまた別です。
２も悪くはないのですが、濡れたもので拭いた場合、その後に乾燥しやすくなるのと、
湿った状態でいることは雑菌の繁殖にもつながり、皮膚炎の恐れもあります。
(私たちのあかぎれと同じです)
もし濡れたもので拭く場合には硬く絞ったタオルや有害物質・アルコールなどの含まれていない
ウエットティッシュなどを用いましょう。
１は意外に多くいらっしゃいますが、２でもお伝えしているように、濡れることで乾燥しやすくなりますし、
雑菌が繁殖、皮膚炎の恐れがあります。
過度に汚れた場合であればこの方法がよいですが、必ずしっかり乾かしてクリームなどで保湿をしましょう。
＜ぷにぷにを保つために＞
いつまでもパピーのようなぷにぷにした肉球を保ちたい。
そのためにはやはり保湿が大事です。
クリームはひび割れを防ぐだけではなく、優しく塗ることでコミュニケーションになりますし、
怪我、爪の伸びや欠けなどに早く気づくこともできます。
マッサージにもなりますのでアンチエイジングケアにもなりますよ♪
塗るタイミングですが、お散歩前、お食事前、などですと気になって舐めるということの予防になります。
気にならない子であれば寝る前もおすすめです。
写真はクリームを塗る前と塗った後。
【クリームを塗る前】
【クリームを塗った後】まわりの毛もカットしました！
大きい肉球には「湧泉(ゆうせん)」という老化防止・元気アップのツボがあります。
写真のように優しく指圧してみましょう。1回あたり3～5回が目安です。
また、指にあたる掌球(前)、趾球(後)は内臓やメンタルに関係する反射区ですので、
優しくもみもみすることで健康の維持増進に繋がります。
私たちのリフレクソロジーと一緒ですね。
傷があるなどの場合は犬用の靴や靴下を履かせるという方法もありますが、
大抵は犬が嫌がることがありますので、怪我をしていない状態から少しずつ練習をしておくことをお勧めします。
乾燥が気になる季節、肉球ケアで楽しくお散歩しましょう。
コミュニケーションアップにも役立ちますよ。
＊参考文献「いぬの肉球診断BOOK 医道の日本社刊」
