どこかアンティークな「銀化玉」。
やさしいかたち、
銀とも金色ともつかない
しっとりやわらかなきらきら感。
これ、古代ガラスがごくまれな条件で
長いながいながい間をかけて質が変化する
「銀化」ていう希少な現象を再現させた、
クリスタルガラス玉です。
この淡い金のきらきら、銀箔が
工房の絶妙なバーナーワークで
変化して生まれた銀の色。
一瞬の色を、透明な硬質クリスタルガラスに
とじこめました。
アンティークみたいな落ちついた色だから
シンプルな白いシャツやTシャツにも
かわいくまとまります。
ニュアンス・ガラス玉(とんぼ玉)の
銀華ガラス玉工房、オリジナル。
ガラス玉アクセサリーのイメージをこえて
やわらかな色彩だとか
色あいのゆらぎだとか
透明感だとか。
みずみずしい質感が、
毎日をハッピーにしてくれそう。
工房独特の感覚で作りだされていく
クリスタル・ワークも注目なのです。
- 銀化玉は、ふつうより火力が弱いバーナーで、銀箔を焼きとばさないようにゆっくり作ります。色ガラスをのせるときは、ぱっきりした色あいの品が多い「とんぼ玉」のイメージよりも、ニュアンスカラーと、色彩の流れを意識するそう。
- 成形です。作品は地球のしずくみたい、といわれることもあるんだって。秘密わざもスパイスした銀化ニュアンス玉を、透明ガラスでくるんで。低温の火はガラスにススが入りやすいので、集中して、あせらず。ときに1時間以上かかけて真球にしあげることも。
- 完成玉を、低温で焼きながら冷ましていく「焼きなまし」。ガラスが硬くしまり、強さを与えられていきます。「すこし床に落としてしまったくらいでは割れないですよ」だって!
色がシックで透明感があるから
ガラス玉アクセとしては
主張しすぎず上品な感じが
ポイント!
カジュアルにもつけこなしてみて。
. . オガツムリ の はなし. .
Satrryでもおなじみ黒い雄勝石(玄昌石)皿を産する
宮城県の三陸の雄勝町。
大津波にみまわれた町のガラスをひとつずつ洗って、太陽で
きれいに干して。とかしてしずくに再生したガラスと、
ゆっくり進むカタツムリ、
そして職人さんの雄勝石のかけらをくみあわせた
町へのエールの、やさしい作品です。
ガラスの銀化現象、っていうと、古代ローマンガラスが有名かもしれません。2千年前のガラス製品が、土に埋もれるなどの希少な条件で起きます。ガラス成分が、ながーい時をかけて土中の金属成分と反応(化学反応)し、金属みたいな色彩に変化するんです。
そんな自然のしごとを、銀箔とバーナーワークで作りたいと生まれたのが、オリジナルの『銀化玉』です。銀箔は「金閣寺」の金沢で作られたもので、世界的にもとても質が高いんですよ。
作品のモチーフは、「ゴージャスな美というよりも、見過ごされるものの中にある美しさ」が気になります。それは日本人的な感覚かもしれませんね。そして私は、たとえば同じ貝でも少しずつ色やかたちが違うように、バリエーションのあるものが好きで、生物の「ぶれ」のような部分をいとおしいと感じるんです。
目にみずみずしい動きを感じさせる色彩の様相や形を、透明度のたかい鉛クリスタルに再現していけるよう意識しています。ガラスって人の力で生まれたくせに、やっぱり大地からもらった物質と、炎の贈りものなんですよね
。ひと玉ひと玉に、うっかりすると気分もでるし、しあがってみた表情は、自然のゆらぎそのものなんですね。 愉しんでいただけたらうれしいです。
(Nature Phots: Aiko Suzuki / Ginka Garasu-Dama Works)
Aiko Suzuki Works etc 2013現在
2012 | 古今東西ガラス展(石川県能登島ガラス美術展) 個展「硝子の雫」(仙台 そあとの庭) 炎の芸術 現代フレームワーク展(名古屋 ノリタケの森ギャラリー) ほか ..etc |
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2010 | 「LAMMAGA10」銀化玉技法掲載 |