四季の移ろいを愉しむ12 のこけし
東北仙台の美しい1年を象徴する草花をあしらって。
練達の伝統工芸士さんと、人気女性イラストレーターの
コラボレーションで生まれた、
愛らしい創作12ヶ月こけしです。
季節を愉しむやわらかな心を、日々のなかに。
12 Kokeshi for Celebrating the Changing Seasons
Dressed with flowers symbolizing
the beautiful twelvemonth of Sendai,Tohoku.
Lovely original kokeshi for 12 months created in collaboration
between an experienced traditional craftsman
and a female popular illustrator.
Enrich your heart and appreciate the seasons
in your everyday life with kokeshi.
3ヶ月の企画のすえに生まれました
人気女性イラストレーターのリアルな感性と、
伝統工芸士さんの技のコラボ
「花よこみ」は、れっきとした伝統の流れをくむこけし。
手がけたのはStarryでも人気な遠刈田系の「伝統工芸士」小笠原義雄工人と、杜の都仙台で活躍する
イラストレーター佐藤純子さん、パッケージデザイン佐藤悠さんのタッグチームです。
2014年の12月に仙台市の方からStarryの母体スタッフに連絡があり、仙台市の「伝統産業高付加価
値化支援事業」の1つとしてプロジェクトがはじまりました。
企画のコンセプトは「今までにない切り口」のこけしであること。そして、ほかの系統の伝統こけし
工人にも制作を広げられて、この工芸品をさらにたくさんの人に伝え・残すお手伝いになるアイディア
であること、でした。
実は「伝統工芸士」って国の認定資格。限られた方しか名乗れません。
そんな「国の宝」な小笠原さんの完成された品に、現代イラストを描いていいのだろうか。
おそるおそる企画を話すと、なんとも身軽に「それはおもしろいね」。
…Starryの「こけしイヤホンジャック」もおもしろがって、小さな品をきっちり制作してくださる小
笠原さん。伝統といいますが、その本質はみずみずしいんだなあ…と、また思った一瞬でした。
これが仙台のこけしスピリッツ 「創作」
だけれどやはり伝統のスタンダード
仙台市も含めたチームでディスカッションする中で形になったのが、「こよみ」をテーマにしたアイ
ディアでした。月々の草花をモチーフにした12本1組のこけしセットです。
というのも、伝統こけしはもともと草花を図柄のモチーフとしているから。「花こよみ」なら、親和
性の高い新スタンダードになると皆が直感しました。
一方で、若い女性に大人気の佐藤純子さんが感じる「草花」と、小笠原さんの伝統的なお顔の意匠が、
どう化学反応をおこすかはまったくの未知。
そこで、小笠原さんが描く数種の遠刈田系こけしのお顔から、鼻が丸く目の輪郭の下線がない、幼く
愛らしい表情とすることにしました。「花こよみ」はそんな、どこにもない本格コラボが素敵な限定
品なんです。
誕生月に贈るのにも
開く楽しさも演出するパッケージ
リリースは2015年3月7日に決定。地域発の老舗・藤崎百貨店「藤崎JAPAN WEEK『Made in
TOHOKU』」での発表と特別12組セットの予約販売にむけ、佐藤悠さんのパッケージングも試行錯誤
がおこなわれました。
ふつう、伝統こけしは紙に包むなどの簡素な包装ですが、「花こよみ」では売り場での美しさや、
品を選ぶときケースから出すときのワクワク感を意識した華やかなデザインです。
2015年5月からのStarryの単品販売では、新たに専用のパッケージングで登場です。
特別12組セットはすこしプレミアな価格ですが、1つずつなら気軽な価格でご紹介できそう。
自分の誕生記念に、それとも友だちや知人のお誕生月の記念に、ぜひとも身近に楽しんで
いただければチーム一同幸せです。
・・・そんな「花こよみ(2015年版)」ですが、こけしファン、
それとも今までこけしに興味のなかった人に、どのように受け取られるか楽しみです。
そして2016年版の制作へこの試みを続けていきたいと思います。
小笠原 義雄 こけし制作
昭和27年より遠刈田で木地修行を始める。
遠刈田系こけしを代表する佐藤周治郎系列の工人・朝倉英次氏に師事。
昭和40年に仙台市太白区で独立し、現在までこけし、挽物、玩具を製作する。
全日本こけしコンクール内閣総理大臣賞受賞(第47回・第51回)。
Yoshio Ogasawara Kokeshi creation
He began his woodturning training in 1952 in Togatta. He studied under
an artisan, Eiji Asakura of the Sato Shujiro family representing the
Togatta-derived kokeshi. He became independent in Taihaku-ku, Sendai
in 1965 and has produced kokeshi, turneries and toys until now. He
received the Prime Minister’s Prize at the National Kokeshi Contest
(the 47th and the 51st).
佐藤 純子 こけしデザイン(花こよみ)
福島県出身。フリーペーパー「月刊佐藤純子」を刊行するなど
クリエイターとして活動。(株)佐々木印刷所が製作する「マッチ箱マガジン」
(2013年度グッドデザイン賞)シリーズの白石編・松島編・仙台夜編を担当。
全国各地で個展を開催するなど精力的に活動中。
Junko Sato Kokeshi design (Hana Koyomi part)
She is from Fukushima. She publishes a free paper "Monthly Sato Junko"
and works as a creator. She is in charge of Shiroishi, Matsushima and
Sendai night parts of "Matchbox magazine" (Good Design Award 2013)
series which © SASAKI PRINT produces. She holds her private exhibitions
in many parts of Japan and works actively.
佐藤 悠 花こよみ パッケージングデザイン
武蔵野美術大学卒業、せんだいスクールオブデザイン(東北大学・仙台市
協働事業)修了。
主に地域企業などのアートディレクション・グラフィックデザインを行う。
最近の仕事/第3回 国連防災世界会議 公式ロゴマーク・デザイン、同会議
パブリックフォーラム「東北防災・復興パビリオン」に制作チームとして
携わる。
Yu Sato Hana Koyomi Packaging design
She graduated from Musashino Art University and completed the course
at the Sendai School of Design, that is a cooperative project between
Tohoku University and Sendai City.
She mainly does art direction and graphic design for local companies,
etc.
Recent Works:
The official logo design of the Third UN World Conference on Disaster
Risk Reduction.
She was involved in the public forum of the same conference "Tohoku
Reconstruction & DRR Pavilion" as a member of the production team.
花こよみ|2015|月の草花ご紹介|佐藤 純子
Hana Koyomi | 2015 | Introduction of the fiowers of each month | Junko Sato
-
MUTSUKI
睦月 -
松と南天 Pine and Nandina
どちらも冬の縁起物。庭で雪兎をつくったことを思い出します。
Both are good luck charms for winter. They make me recall that I used to make some snow rabbits in a garden. -
KISARAGI
如月 -
椿 Camellia
散る寸前にそっとてのひらで受け止めて、胸元か髪に飾りたいくらい。
I wish I could catch it on my palm carefully just before it falls and put it on my breast or hair. -
YAYOI
弥生 -
梅 Plum
ふわり、風にのってやさしいにおいが運ばれてくれば、春はもうすぐ。
When a tender smell is carried by a wind, spring comes soon. -
UZUKI
卯月 -
桜 Cherry blossom
待ち遠しくてうずうず、電車に乗って旅をして、桜前線を迎えに行きたい。
I can’t wait. I’m impatient to travel on a train and go to meet the cherry blossom front. -
SATUKI
皐月 -
藤 Wisteria
藤棚もよいですが、山藤が遠くに霞のようにふんわりとたなびくのも好きです。
The Wisteria trellis is wonderful. I'm also attracted to wisteria an a mountain trailing like a haze softly in the distance. -
MINAZUKI
水無月 -
菖蒲 Iris
雨をまとって凛として、華やかに咲く様子を見ていると、背筋がしゃんと伸びる気がします。
Seeing them bloom gorgeously and dignifiedly in rain, I feel like my back is straightened up. -
FUMIZUKI
文月 -
睡蓮 Water lily
池のほとりでうっとり眺めていると、身も心も浄化されるようで離れがたくなります。
When I gaze them dreamily by a pond, I begin to feel it is hard to leave there since my body and soul seem to be purified. -
HAZUKI
葉月 -
朝顔 Morning glory
鉢植えで育てて、毎朝にこにこ顔たちと見つめあった夏休みを思い出します。
I remember bringing them up in a planter and staring at their smiling faces every morning during summer vacation. -
NAGATSUKI
長月 -
秋桜 Cosmos
秋空の下そよそよと風にゆられるようすがすこしさびしくて、そしてとてもやさしい。
The appearance of cosmos waving in a breeze gently under the autumn sky is a little bit lonely but very sweet. -
KANNAZUKI
神無月 -
萩 Bush clover
宮城県の花、仙台市の花。わぁっと滝のように咲きこぼれるのはとてもよい眺め。
The symbol flower of Miyagi Prefecture and Sendai City. It is a wonderful view that they bloom in profusion like a waterfall vigorously. -
SIMOTSUKI
霜月 -
紅葉 Autumn leaves
見上げるのもよし、敷き詰められた秋色の絨毯の上をかさかさ、歩くのもよし。
It is good to look up at them, and it is good to walk over an autumn color carpet making a rustling noise as well. -
SIWASU
師走 -
ポインセチア Poinsettia
雪と星と花、街中にわくわく感が溢れる季節。メリークリスマス!
Snow, stars and flowers. The season filled with joy and excitement all over the town. Merry Christmas!