【STARRYペットアドバイザー 加藤ゆかり先生コラム】2019.3.28

「犬が快適になるおでかけ」について

今年は宮城の桜も例年より早いという予報・・・春がどんどん近づいていますね。
暖かくなるとパートナーとのお出かけも増える方が多いと思います。
そこで今回は「犬が快適になるおでかけ」をお伝えします。

<そのお出かけは誰のため?>

犬OKスポットやイベントも増えて一緒に出掛けことはウキウキしますが、
ちょっと待って!!パートナーは楽しんでいる?私たちだけが楽しんでいない?

実はあらゆる場面で犬が楽しくない(快適でない)ことがあるのです。
辛いという意思表示をし、それを理解・対処出来ればいいのですが、
ほとんどの場合は理解されていないのです。


例えば
・車酔い
・吠え
・フリーズ(歩かない)
・他の犬とのトラブル
 これらは苦痛です。
 叱ることではありません。
 私たちが楽しい・快適=犬も楽しい・快適、とは限らないのです。

では、共に楽しくお出かけするには、どのようなことに注意すればよいでしょう?



<お出かけ前の準備〜グッズ>
これはみなさんすでに完璧?と思いますが、復習として。

・お水
・おやつ
・うんち袋やウエットティッシュなどの衛生用品
・バッグに入る程度のお気に入りおもちゃ
 など、バッグに入れるものの他に、

・予備の犬具⇒破損などした場合に
 車内に置いておくと便利です

・マット類
 車内用:揺れが軽減する高反発マットなど
 カフェなどで:カフェマット

・暑さ寒さ対応の洋服
 但し着ることがストレスにならないように



<お出かけ前の準備〜犬>

・食事は出かける30分前(出来れば1時間前)に済ませましょう
・排泄も済ませてから出かけましょう
 上記2点は車酔いの防止になります

・過剰に興奮させないようにしましょう
 何かに反応しやすくなります

・リラックスした状態にしましょう
 出かける前にプレイズタッチをすることや、犬が落ち着くCDなどを利用するのもおすすめです

・緑の多い場所に行くときはノミダニ予防もしておきましょう!



<お出かけ中〜全般>

・出来るだけクレートなどを利用しましょう
 不意の事故を防げると同時に、犬が休める環境を作れます

・移動中など休憩をこまめに取りましょう
 特にシニアドッグの場合は注意が必要です

・気温に注意しましょう
 内外の温度差は負担になります
 またこれからの時期、車内や日向は犬にとって負担になりやすいので注意しましょう

・犬の調子が悪そうな場合には、すぐに帰る、病院へ行く、など対処方法を前もって決めておきましょう

・排泄物のお片付けは鉄則です






<ドッグラン>

ドッグランはノーリードで不特定多数の犬が集まるところです。
ゆえにトラブルも多く発生します。ケンカなどがあると、
それが発端となりして欲しくない行動が出てしまうことがあります。

自身のパートナーのボディランゲージをよく観察し、トラブルにならないように守りましょう。
また、心配だからとリードを着けていることは、緊張感が高まり、攻撃性が増してしまいます。
無理に中に入れず、速やかに外に出ましょう。

ランによっては貸し切り可能なところもありますので、そのようなところ利用するのもおすすめです。
尚、ドッグラン以外の場所(公園・河川敷・山・スキー場・ビーチなど)でのノーリードは厳禁です。
悲しいかなそういう方がまだまだいるのが事実で、それにより犬NGスポットが増えていることも忘れないでください。



<ドッグカフェ>

もし初めて行くのであれば、他のお客様(犬)がいない時間、極力少ない時間にしましょう。
じっとしているのは、犬にとって苦痛であることも覚えておきましょう。

想像してみてください。お友達がおいしいものを食べて楽しそうにお話をしている横で、
何も飲食できず、会話に参加することも出来ず、動かないことを強要されたら・・・あなたは楽しいですか?
誰のために、何の目的で行くのか考えましょう。

大好きな家族と、または仲のいいお友達犬同士で、そこにいることが苦痛ではなく、
リラックスして楽しめるのであれば、カフェでの時間はよいコミュニケーションにはなるでしょう。


<その他のスポット>

「ドッグ〜」というところでなければ、犬が好き!という方の割合は少ないということを
忘れないようにしましょう。(犬が苦手・嫌い・怖い・アレルギーがある方、などなど)

犬にとっても、こちらに向かってくる人・犬、走り去る人、大きな声や音などは恐怖の対象となります。
また、「触らせて」と近づいてくる方も、犬にとっては恐怖になりやすいのです。
安易に触らせると思わぬ事故を招くことがあります。
あなた自身は知らない人に触って欲しいですか?

「うちの子は人が好きだから、おとなしいから、大丈夫!」

本当に?
どんな人でも?
どんな触られ方でも?
複数の人に囲まれて、同時に触られても?
急に大きな音がしても?

もし「触らせて」と言われたら、
・動かないでとどまってもらう
・犬から近づけるようにしてもらう
・覆いかぶさらないようにしてもらう
・声を掛けないようにしてもらう
・触る場合には犬の胸のあたりや背中にしてもらう
・リードはピンと張らないように持つ
・子どもの場合には特に注意しましょう
 ただしこれらは、犬がリラックスしていて、犬の安全を守れるときに限り、です。

犬が負担に感じているようなら「お出かけで疲れているみたい」など断る
という選択をすることも忘れないでおきましょう。




<お家に帰ったら>

とにかくゆっくり休ませましょう。
プレイズタッチをしたり、たくさん歩いたならマッサージをしたりして、
心と体の疲労回復を促しましょう。
出来れば2〜3日は同じようなお出かけをせず、日常に戻しましょう。
見た目は元気そうでも、心身の疲労が元に戻るまでには数日掛かることもあるのです。
もしみなさんがまだ休日なのであれば、お家で出来ること
(脳トレやエクササイズ、ボール遊びなど)をして楽しみましょう。


いかがですか?
本当に犬が楽しんでいるかどうか、はわかりにくいものです。
だからこそ、彼らのために安心できる環境を届けたいものですね。
そうすることで、今よりもっと絆が強くなりますよ。

今年のゴールデンウィークは10連休という方も少なくないでしょうから、
“お互いに”素敵な休日になりますように♡





加藤ゆかり先生は、パートナーであるオーストラリアン・シェパードの女の子Alana(アラナ)と共に
セミナーやイベントなどで活躍中。
★詳しいご紹介はこちらからご確認いただけます!

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