【STARRYペットアドバイザー 加藤ゆかり先生コラム】2019.9.1
「季節の変わり目に注意したいこと」
暑い夏が終わり、朝晩はめっきり涼しくなってきました。
最近は大きな蝶が産卵しに飛んでいるのも見かけます。
それでも日中は夏日になることもしばしばですよね。
今回は、そんな安定しない季節の変わり目についてお伝えします。
《この時期の身体的な特徴》
これから秋に入ると、寒い冬に向けて体内に脂肪を蓄えようと食欲が増してきます。
しかしながら夏バテで消化能力が落ちていることにより、消化不良・胃腸障害を起こしやすい状態ですので、
消化器吸収の良い食事を心がけましょう。
また、朝晩と日中の気温差も大きくなるので、それに応じて寝床など快適に過ごせるように管理をし ましょう。
《食事》
消化器に負担をかけない食事を心がけましょう。
食欲があるからといってたくさん与えると肥満にも繋がります。
イモ類や栗など犬も好みやすい食材ですが、糖質が多いので要注意です。
日中気温が上がった日やたくさん運動をした日などに馬肉を与えるのはよいですが、馬肉は体を冷やす食材です。
運動量の少ない日や気温の低いは気をつけましょう。
アンチエイジングに有効な鮭や秋刀魚も旬となりますので手作りごはんには是非取り入れたい食材です。
消化吸収能力が落ちている時には、低脂肪のウエットフードや卵を入れたおかゆがおすすめです。
ミネラルが豊富なオートミールも手軽に使えますよ。
《皮膚・被毛のケア》
冬に向けての換毛期になります。 ブラッシングで抜け毛を取り除くと共に、皮膚の血行もよくしましょう。
気温が高い日に水遊びなどをした場合、夏と違って被毛が乾きにくいので細菌等が繁殖しやすい環境になります。
皮膚炎など発症していないかも確認しましょう。
外部寄生虫(ノミ・ダニ・蚊)もまだまだ活発です。寄生することのないようしっかり予防しましょう。
特に孵化したばかりの1~2mmほどの幼ダニは、それらがいる場所を通ることで大量に付着し、
シャンプーだけでは駆除できないほど厄介なので、草むらなど注意しましょう。
被毛だけでなく、肉球の間に入り込む場合もありますので、お散歩後はよく確認してくださいね。
《室内環境》
冷房やクーリング素材のマットなどで冷えすぎることのないように注意しましょう。
また逆にあったか素材は体温の高い犬にとって、季節的に早い場合もあります。
冷えすぎたり暑すぎたりしないように調整しましょう。
《運動・お出かけ》
スポーツの秋といわれるように、運動するのに最適な季節です。
食事量も多くなるので、余分な脂肪とならないよう、適度な運動を心がけましょう。
一緒にスポーツをしたり出かけたりすることは絆を強めるのに役立ちます。
エネルギーレベルの高いパピーや活動タイプの犬は効率よく発散させないと行動のお悩みも出やすくなりますよ。
あまり活動を好まない子やシニアも、日光と涼しい風にあたること、様々な匂いを嗅ぐことはリフレッシュにもなります。
無理のない程度にお出掛けしてみましょう。
秋の車内も高温になりますので、熱中症にならないように車内待機は原則させないようにしましょう。
キャンプシーズンでもあります。夏に引き続き虫除け対策をしっかりとしましょう。
水遊びは水温が低いことで負担が掛かりやすくなりますので、入らないことを推奨しますが、
どうしても遊びたいという場合にはラッシュガードを着せる、濡れたら早く乾かすなどして
体温が奪われるのを防ぎましょう。
《忘れちゃいけない災害対策》
9月1日は防災の日。季節的に台風の発生率が高くなります。
台風が近づいている・暴風域圏内になる、などの時には外に出るのは危険です。
また、雨も急激に強くなるゲリラ豪雨などから浸水、川が氾濫などということが起こる可能性がありますので、
安易に外に出ないようにしましょう。
状況によっては避難が必要になることもありますので、「犬の非常用袋」なども準備・確認しておきましょう。
ほとんどの場合、犬は避難施設に入れない率が高いようで、残念ながら震災を経験している宮城でさえ犬NGというところは多いです。
そのような場合にどうするか、もしっかり考えて準備しておきたいものですね。
我が家では小さいバッグに、リードや首輪、うんち袋、ティッシュ、ウエットティッシュ、
おやつやフード類、好きなおもちゃ、バッチのレスキューレメディ、お金等を入れて玄関に置いています。
そして、「走る避難所」である車にもいろいろ工夫しています。
それについては次号でお伝えしますね。
短い秋ですがパートナーと楽しく過ごせますように!