【STARRYペットアドバイザー 加藤ゆかり先生コラム】2020.4.28
「お家時間を有効に」
宮城にも非常事態宣言が発令され、日常が大きく変化しました。
犬の散歩などは自粛要請には入っていませんが、ドッグランやカフェ、
旅行に行くことは避けたいものです。
しかしこうなると心配されるのが「出かけられないことによるストレス」。
今回は以前「冬太り」の時に紹介したもののリメイクも含めてお伝えしますね。
《出かけられなくて困るのは誰?》
冒頭にも書きましたが、出かけられないことでのストレス、実は人の方ではないでしょうか?
犬友達と会えない(お話し出来ない)、出かけてリフレッシュできない・・・。
そして、犬が集まるところに行く、犬と遊ぶのが“当たり前”にしているのも人・・・。
普段から犬と人(家族)が楽しめること、リラックス出来ることをたくさんしていれば、出かけられなくてもさほど困ることはないのです。
犬の行動に熟知したモダントレーナーたち、実はある理由からドッグランには行きません。
みんな、自身の犬と関わることをたくさんしています。トレーニングであったり、遊びであったり、ケアであったり。
なので、今この外出自粛状態でも、日常と変わらず、いやむしろ更に楽しめることを見つけて、シェアしています。
これは我が家も同様です。運動量の必要なオーストラリアンシェパードであっても、ほぼストレスフリーな生活です。
世の中というのはいつ何が起こるかわかりません。
出来ないことに目を向けず、今できることに目を向け、犬との関係性や生活を見直すいい機会ではないかなと思います。
《食事の与え方を工夫しよう》
与え方を変えるだけでも犬の満足度は変わります。
1.ドライフードを知育トイなどに入れて与える。
・キッチンペーパーやラップの芯の中に入れて与える。
・知育トイ(または器に少量入れる)を室内の各所に隠す。
・毛足の長いマイクロファイバーマットにフードを捲く。
・箱の中に丸めた新聞紙やタオルなどを入れ、その中にフードを入れる。
(我が家ではボールを入れるやり方をしていましたが、ボール遊びが好きな子はNG)
・マフィンカップにフードを入れ、その上にテニスボールを置く。
⇒食糧を自分で探す・獲得するという本能を満足させることが期待できます。
また嗅覚を使うことで脳活にもなります。
一カ所にとどまらず動けば多少なりとも運動になります。
2.ウエットフードをコングなどに詰める。
平たい皿に伸ばす。
⇒時間をかけて食べるので早食い防止になります。
ヘルマンのシリーズは単一たんぱく質なのでローテーションで楽しめますよ。
《室内での遊び・運動》
1.PULLERでの遊び。
・引っ張りっこは四肢の筋力や体幹を強化しますし、遊びとしても満足感が得られます。
但し、人が左右上下に振り回すようなことは首を痛めますので避けましょう。
無理なく前後に引いてください。
放して欲しい時にはもう1つのPULLERを見せましょう。
「ドロップ」「放せ」などのキューは教えていなければ理解できないので注意してくださいね。
・レトリーブは滑らない床の上であれば小スペースでも出来ますが、興奮しやすい子は短時間で済ませる、
輪投げのようにポールや三角コーンに入れるという方法もあります。
LIKERをバスケットに入れることも応用できますね。
2.スラローム(ジグザグ歩き)
滑らない床の上に三角コーン(ペットボトルなどでも可)を均等に配置し、
そこをジグザグに歩くことで柔軟性がアップします。
3.障害物
フラフープや丸棒などを置いてその上を歩くだけのシンプルなものですが、
足を上げる(関節の曲げ伸ばし)運動になります。
《お散歩・屋外での運動》
1.お散歩時間やコースの見直し
他の犬や人がたくさん歩いている時間やコースを見直して、お友達に会っても、
せいぜいあいさつ程度で会話などは慎みましょう。
2.お散歩コースの中でエクササイズ。
ゆるやかな坂道や階段は筋力アップに役立ちます。
階段に前脚だけ(または後脚だけ)乗せて数秒静止することで、体幹やバランス感覚を強化します。
公園などに立ててあるポールの間をジグザグに歩くのもいいですね。
新緑の季節ですので、いつもは見逃してしまう花の開花や木々・風の匂いを感じることは、
私たちの五感にもよい働きをしてくれますよ。
この状態がいつまで続くのか、誰しも不安なことと思いますが、「今できること」を見つけることは、
この後のパートナードッグとの暮らしに大きな影響を与えてくれると思います。
是非楽しく過ごされてくださいね。