【STARRYペットアドバイザー 加藤ゆかり先生コラム】2022.11.18

「シニアドッグのボディケアについて」

暖かい日が続き季節を忘れそうになりますが、気づけばもうすぐ12月。冬の準備を急がねばと焦っております。みなさまお変わりなくお過ごしでしょうか?
さて今回はシニアドッグのボディケアについてお伝えしますね。

《なぜ必要か?》

シニアになると様々な体の箇所が衰えてトラブルを起こしやすくなります。起きてからのケアでもよいのですが、出来れば「予防」として早めに行っておきたいものです。
どのような変化が起こるか、部位別には以下の通りです。

・肩、前肢:筋肉が硬くなり動きに制限が出てきますので、背中や後肢にも緊張して動きに影響が出てきます。
・背部、胸部:インナーマッスルが衰えてくることで体全体の動きが鈍くなってきます。
・腰部、後肢:筋肉が硬くなり柔軟性が乏しくなることで動きが鈍くなり、また足裏感覚も麻痺しやすくなります。

以上の部位をマッサージすることで、筋肉の状態の維持向上や関節への負担を軽減して、体の動きをよくしていきます。
また、タッチケアをすることで、身体意識を維持していきます。



《有効なケア》

●プレイズタッチ
・全身のストローク:
体の輪郭を知ることで自分の体を意識します。手のひら全体で行いましょう。

① 後頭部から尾
② 肩から前肢
③ 肩からおなかの横を通って後肢
④ 反対側に②③
⑤ 再度①



・背中のエフルラージュ:
こわばりを軽減し循環をよくします。
後頭部から尾にかけて、手のひらを交互に撫でるように当てます。


●マッサージ
・足先のマッサージ:
指と指の骨の間を親指でなぞるようにマッサージします。



他のマッサージについて、有効なものはたくさんあるのですが、中途半端にするとかえって体を痛めてしまう恐れがありますのでこちらでは割愛させていただきます。知りたい方はおたずねください。


《寝たきりの子のケア》

寝たきりになると下になっている部分に負担が掛かり、血液体液の循環が悪くなります。
その結果むくみや血行障害が起こりやすくなってしまいます。
また床ずれなどにもなりやすくなってしまいます。
ベッドなどの素材を体に負担のないものにする、適度に寝返りをするなどはもちろん、上記のケアなどをして体の緊張をとってあげましょう。

また、クッションなどで補助をしながら、まっすぐに起きられる体制(ふせの状態)を少しでも保つことは、本来の姿勢を取り戻し、ものを見る体勢もそもそもの状態となりますので、体の状態だけでなくメンタル面にもよい影響を与えます。

マッサージやタッチケアは心身のケアだけでなく、触れることでその子の体調に気づけることもありますので、ぜひぜひ取り入れていただければと思います。




加藤ゆかり先生は、パートナーであるオーストラリアン・シェパードの女の子Alana(アラナ)と共に
セミナーやイベントなどで活躍中。
★詳しいご紹介はこちらからご確認いただけます!

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