【STARRYペットアドバイザー 加藤ゆかり先生コラム】2023.5.23

「熱中症について」

こんにちは。先日は県内でも30度超えの真夏日となりましたね。そろそろパートナーとの外出にも気をつけたい季節・・・。
ということで、今回は熱中症についてお伝えします。

《熱中症とは》

高温多湿な環境に長時間晒されることで体温が上昇し、高体温及び脱水によって起こる病気です。また、体温を発散する 機能が低下している場合や、過度な運動によっても起こり全身に症状が現れる病気です。
屋外での印象が強いですが、屋内でも、そして夏だけでなく冬の暖房がきいた屋内でも起こるのです。
また車内も危険な場所の一つです。


《症状》

初期
・パンティング「ハアハア」と呼吸が早い
・体がいつもより熱い
・よだれ
・粘膜(歯肉や舌、結膜など)の充血やうっ血
など

重篤な症状
・ぐったりとしている
・嘔吐下痢
・ふるえ
・意識がない
・けいれん発作
など

重篤な場合は死に至ります。



《予防》

屋外:
気温が高い、湿度が高い、直射日光が当たるなどの環境下で散歩や運動をすることは避け、朝晩の涼しい時間帯などに行いましょう。
しかしながら真夏の夜はアスファルトなどの地面がまだ熱いことがよくありますので注意が必要です。
途中でお水が飲めるようにしたり、クーリングウエアを着せたりすることも予防に繋がります。

室内:
室内では風通しを良くし、パートナーが過ごしやすい場所を選べるようにしましょう。ベッドなどの素材も熱がこもりにくいものにしましょう。
暑い時期の室内気温は少し低めの25度以下がよいでしょう。

車内:
原則、真冬以外は締め切った車の中に置くことは避けましょう。春先や秋でも気温や日の当たり具合によって車内温度は上昇してしまいます。
また、パートナーが飲水できるようにすることも大切です。

心がけてほしいこと:
朝、ごはんやお散歩前に水分補給をすること。
水だと飲まないことが多いので少量の山羊ミルクなどを入れることをおすすめします。
これだけでも目覚めの血液ドロドロ状態を緩和することが出来ますので、熱中症対策もですが、胃腸を動かすという意味でも有効です。



《処置》

初期であれば、ぬらしたタオルを身体(首~背中~お腹)に掛けて団扇で仰ぐなどすることで、体温を下げることができます(気化熱を利用)。
水が飲める状態なら、ほんの少しだけ山羊ミルクなどを加えた水分を与えましょう。
保冷剤をリンパ部(首、脇の下、鼠径部)に置くのも効率よく熱を下げることが出来ます。

その症状、状態によって上記の方法では間に合わないことがあります。
可能な限り早く動物病院で診てもらいましょう。



《熱中症経験談》

先代のHanaが熱中症に掛かったのは、梅雨時の曇りでムシムシした日でした。
湿度があるからかあまり水を飲んでなかった記憶があります。
異変が起きたのは夜7時頃。突然の嘔吐でした。その吐き方がいつもと違うことと、体質から肝機能が低下していることもあり、すぐに病院へ。
診断の結果、血液ドロドロ、つまり脱水状態でした。
幸いすぐに治療が出来たので大事には至りませんでしたが、このように夜になって症状が出ることがありますので、注意が必要ですね。そして水分補給の大事さを痛感し、その後は年間通して「朝一杯の水分補給」を欠かさなくなりましたよ。

今年も暑くなりそうです。パートナーもご自身もしっかりと対策をして、健康に夏を越しましょうね。




加藤ゆかり先生は、パートナーであるオーストラリアン・シェパードの女の子Alana(アラナ)と共にセミナーやイベントなどで活躍中。
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