【STARRYペットアドバイザー 加藤ゆかり先生コラム】2024.9.25

「犬の緊張を和らげるには」

めっきり涼しくなり、朝夕のお散歩も快適になってきましたね。
日が短くなるとお散歩時間が限られ、他の犬が苦手な子にとっては緊張することが多くなるでしょう。
また、お出かけする機会なども増えますので、様々なシーンで緊張することもあるでしょう。
今回は、その「緊張」をどうしたら和らげることが出来るかについてお伝えします。

《緊張とは?》

心や体が張り詰めた状態のことで自律神経のバランスがかかわっています。
普段は交感神経と副交感神経が適度なバランスで働いていますが、不安を感じると交感神経が優位になり、筋肉の緊張による震え、心拍数が上がる、発汗、など体に反応が表れます。
そしてその状態が続くことで、様々な疾患を呼ぶことがあるのです。

緊張を招くものについては予測可能なこともあれば不可のこともありますが、対処法を知って、いつでも軽減出来るようにしておきたいものですね。


《知っておきたいこと》

上記に記したように、自律神経のバランスが大事になってきます。
常に交感神経が優位な状態ですと緊張状態になりやすい、または継続してしまいます。
副交感神経を優位(リラックス状態)に導けるようなケアをしていきましょう。
犬自身がそういったON/OFF出来るようにしていくのがゴールと捉えるとわかりやすいと思います。

例えば、お散歩や運動後は速やかに休息できる状態にする、必要以上にハイテンションになることを頻繁にしない、長時間させない、などですね。

活動モードが続くと興奮に繋がり、それが高くなればなるほど、落とすのに時間が掛かってしまうのです。
ちょうどいい(犬にとって心地いい)活動モードでいれば、ストレスになることもないですし、そこからリラックスモードへも移行しやすくなります。
ちなみに、興奮が上がると攻撃行動も出やすくなりますので注意が必要です。


《具体的なケア》

日常的に以下のようなケアをすることはおすすめです。

・プレイズタッチ
タッチケアをすることで、リラックスにも活動的にも導くことが出来ます。
継続することで犬自身がON/OFF切り替え出来るようになります。

・マッサージ
緊張している筋肉を緩めることで体がリラックスし、心のリラックスに繋がります。

・バッチフラワーレメディ
レスキューレメディは様々な「平常心じゃないとき」に使われるもので、わりと早く緊張を緩和してくれます。
人用ですが動物にも多く使われています。

・メディカルアロマ
興奮しやすい子のためのブレンドで心身の緊張を和らげることが出来ます。

・長持ちするおやつ
噛むことでリラックス。
口のまわりの筋肉を使うことで、エネルギーを使うので、吠えや噛みの軽減になるとも言われています。

※いずれについても有資格者として実践、またお伝えしているものです。




《その時どうする?》

例えば散歩中に、お出かけ時、病院で、など今すぐなんとかしたい、というシーンもありますね。
その時に有効なこと、まずは「自分の呼吸を整える」ことです。
緊張すると呼吸が浅くなります。私たちがそうなると犬はいち早く察して一緒に緊張状態になってしまいます。
まずはゆったりと呼吸、吐く方を意識するといいですね。
ゆったり呼吸は犬を触る/リードを持つ手も緩くなります。
また声のトーンや話し方も変わってきます。
そうすると犬たちも緊張が和らいでいくのです。

そうした上で、その場から離れる、食べ物を与える、タッチをする、などしてみてください。
決して大きな声や甲高い声を出さないで、リードをぐいぐい引いたりしないでくださいね。
今回はいつもより情報量が多くなってしまいましたが、どれ一つからでも取り入れていただけたら嬉しいです。






加藤ゆかり先生は、パートナーであるオーストラリアン・シェパードの女の子Alana(アラナ)と共にセミナーやイベントなどで活躍中。
★詳しいご紹介はこちらからご確認いただけます!



コラム一覧へ